糖質を控えて様々な病気を予防しましょう!
糖質とは「炭水化物」から繊維質を除いた栄養素です。炭水化物を多く含む食品には、ご飯やパン、ソバやうどん、スパゲッテイなどの主食の他、イモやカボチャ、お菓子や果物があります。同じご飯やパンでも、繊維質の多い玄米や全粒粉のパンなどは白米や白いパンより含まれる糖質は少なくなります。
今、この糖質の摂り過ぎが、様々な病気の原因として注目を集めております。少し前からダイエットのために糖質を控えることが特に若い女性の間でブームになっております。最近ではそれが、様々な病気の予防につながることがわかってきたのです。
院内報第8号にも掲載致しましたが、糖尿病や肥満で第一に注意すべきは脂肪分ではなく糖質です。更に、糖質の摂り過ぎは、これらの生活習慣病を予防するばかりでなく、アルツハイマー病などの神経疾患の予防にもつながることが、様々な研究から明らかになってきました。キーワードは「ケトン体」です。
聞き慣れない言葉だと思いますが、私のように糖尿病を専門としてきた医者には、この物質の出現は患者さんに赤信号が灯ったのと同じで、糖尿病患者さんがひどいコントロール状態にある目安の一つでした。しかし、「ケトン体」の本来の役割は、ひどい状態にある患者さんを助けるのが目的で、糖尿病の予防にも力を発揮する大変有用な物質だったのです。
この「ケトン体」は脂肪が分解されることによって血液中に放出されます。私達の体の細胞はエネルギー源として糖質の他にこの「ケトン体」も使うことができ、これは脳細胞においても同じです。
しかし、この第二のエネルギー源としての「ケトン体」は常日頃から利用していないと活躍できません。糖質の摂りすぎはこのケトン体の活躍の場を奪うことになってしまうのです。大切なこの第二のエンジンに効率よく働いてもらうためにも糖質の摂りすぎには注意したいものです。
また一方で、健康的な生活を送るためには充分なエネルギーが必要です。糖質を控えた分のエネルギーは、しっかりと脂肪分やタンパク質など他の栄養素から摂ってください。ただ、動脈硬化や癌などを予防するためにも、体によい脂肪分やタンパク質を選びましょう!選び方については、いつもお話ししておりますが、次号で詳しく。
院長 廣部 芳晴
<おしらせ>
*3密を避け、マスク、手洗い・うがいの励行でしっかりコロナを予防しましょう!
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